仮想通貨(暗号資産)

仮想通貨(暗号資産)とは何か

仮想通貨(暗号資産)という言葉を、ニュースサイトなどでよく見かけるようになりましたが、「仮想通貨って何だろう」と改めて考えると、わからないことばかり。

なので、最初にまず「仮想通貨とは何か」について詳しく調べてみました。

その結果、短くまとめると

仮想通貨とは実体はないが法定通貨とほぼ同じ機能を持っている。しかし、今のところ通貨として決済等に使われることは少なく、主に投資の対象となっている

という結論になりました。

以下、普段使っている法定通貨との比較から、仮想通貨とは何かについて書きたいと思います。

※5月に制定した法律により、「仮想通貨」は「暗号資産」という名称に代わりましたが、ここでは「仮想通貨」という用語を使います。

法定通貨とは何か

仮想通貨の説明の前に、普段私たちが使用している法定通貨について説明します。

法定通貨とは、国が認めたお金です。その主な特徴は以下の通りです。

特徴

◎法定通貨とは国が発行するお金

法定通貨を発行できるのは、国が指定した機関のみです。日本では、日本銀行が紙幣を、政府が硬貨を発行しています。

◎発行量は国がコントロール

市場に出回る通貨の量は、景気に直結します。際限なくお金を印刷、製造したり、逆に減らしたりすれば、インフレになったりデフレになったりと、経済が混乱することも起こりえます。そのようなことを防止するために発行量は、厳密に国がコントロールしています。

◎法定通貨の強さを決めるのは、その国の「信用」

国の通貨が世界の中でどのような位置にあるのかはどのように判断するのでしょうか。よく「円が強い」、「ドルが強い」という表現をしますが、それはその国の政治、経済力に基づいたものであり、その国の「信用」が法定通貨の強さに直結するのです。

◎安全性は国や金融機関が保証

私たちが毎日手にするお金。「偽札かも」なんて不安を感じることはほとんどありません。それは、国が、紙幣や硬貨が偽造されないように様々な技術(すかし、ホログラムなど)を施しているからです。

また、金融機関は、利用者が預けた通貨を安全に管理していて、万が一金融機関が破綻しても、預金は1千万円までは保証されます。

つまり法定通貨は、国、または中央銀行や金融機関などの管理の下で、安全に運用されている通貨なのです

機能

法定通貨は次の3つの機能を持っています。

◎価値尺度

物やサービスについている価格は、その価値の尺度を示します。

◎交換・流通手段

欲しいもの、必要なものを手に入れるときの交換手段として使用できます。これは普段お店で買い物するときに経験していることですね。

◎価値貯蔵手段

高価なものを買いたい、海外旅行をするため、または将来のために貯金をしている人多いと思います。法定通貨は、保存してもその価値を維持することができます。

 

仮想通貨とは何か

一方、仮想通貨はどうでしょう。

法定通貨との最も大きな違いは、管理する国や中央機関がないことです。

仮想通貨の特徴を以下にまとめました。

特徴

◎管理主体がない仮想通貨が多い

今現在世界中には、様々な仮想通貨が存在するので、すべてとは言えませんが、その多くに、国や中央機関などの管理主体がありません。

◎発行量はあらかじめ上限が決まっているものが多い

あらかじめ発行枚数の上限が決められている仮想通貨が多いです。

例えば、ビットコインの上限量は2100万枚、リップルは1000億枚、ライトコインは2100万枚です。一方イーサリアムには上限枚数がありません。

◎海外への送金が簡単で手数料も安い

国境がないので、為替レートに影響されることもなく、海外送金に必要な高い手数料もありません。

◎実体がない

紙幣や貨幣のような実体はありません。インターネット上で使用できる通貨です。

◎安全性はシステムが保証

管理主体がないのに、取引の安全性はだれが守るのかというと、暗号技術であり、ブロックチェーンの技術です。インターネット上という安全ではない環境の中で、不正ができないシステムが作り上げられています。

機能

では、仮想通貨はどのような機能を持っているでしょうか。

「資金決済に関する法律」のなかでは、仮想通貨は、物品の購入、サービスの代価として使用できる財産的価値があり、購入・売買が可能で、インターネット上でその価値を移動できるものとして定義しています。

つまり、実体がないので、ネット上でのやり取りに限られますが、法定通貨と同じような財産的価値を持っており、同じように使えるものと定義しています。

詳しくはこちらを参照ください。

「資金決済に関する法律」

第二条5

この法律において「仮想通貨」(※)とは、次に掲げるものをいう。

一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

※「仮想通貨」という言葉は、2019年5月31日に成立した「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律」で「暗号資産」に変更されました。

機能をまとめると、法定通貨と同じように

◎価値尺度
◎交換・流通手段
◎価値貯蔵手段

の3つを備えています。

ただし、仮想通貨での決済はあまり普及していないようです。

なので、冒頭に示した通り、現在日本では、仮想通貨は、決済ではあまり使われずにもっぱら投資の対象となっているのです。

しかし、今後はどうなるでしょうか。Facebookによるリブラ、MUFGコインなど新しい形の仮想通貨が登場したら、一変するかもしれません。

 

参考資料
「仮想通貨3.0」 マルク・カルプレス 講談社
「これから仮想通貨の大躍進が始まる!」 北尾吉孝 SBクリエイティブ
「短期トレードからICOまでぜんぶわかる! 仮想通貨入門」 金川顕教 秀和システム
「初心者が失敗しない取引所だけが書ける「仮想通貨」投資術」 伊藤誠規 イースト・プレス
「お金の機能とは?」 一般社団法人全国銀行協会
貨幣(money)とは  知るぽると 金融広報中央委員会
資金決済に関する法律
「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律」
「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための 資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」 説明資料  金融庁
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